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2008年04月25日
こんにちは。カラーコーディネートで最も多い質問は「この色には何色が合いますか?」というものです。インテリアで言えば、壁紙や床の色、カーテンなどが代表的なものでしょうか。ファッションなら「私は何色が似合うのでしょうか」等々、全てのものに色があるからこその悩みですね。
大きく分ければ、美しい配色といわれるものは「なじませるか、際立たせるか」の2つのパターンがあります。例えば色相(色の名前)明度(色の明るさ)彩度(鮮やかさ)トーン(色調)のいずれかを同一や類似にすると統一感のある配色になります。配色技法には色々なものがありますが、トーンオントーンと言われる配色方法は「同系色の濃淡」の組み合わせで、ベージュと茶色、水色と紺色などが代表的な組み合わせになります。この配色は色相に関わらず上品で落ち着いた雰囲気を演出することができる簡単な方法です。
しかし、どんな配色をするにしても忘れて頂きたくないのが実は「清潔感」なのです。人間は誰でも年齢を重ねるごとに清潔感がなくなってしまうのです。例えば破れたジーンズ。高校生までならファッションのひとつと言えますが、それ以上は人格まで疑われかねません。つまり年をとればとるほど、男性も女性も自分とその周りのものを手入れしなければ周囲に不快感を与えてしまうという事です。「清潔感」の前には「理想のタイプ」や「素敵かどうか」など吹っ飛んでしまいます。これは実際に清潔であるか否かという事ではありません。また清潔感は、美しさだけでなく上品さや気品、知性、きちんとした暮らしぶりかどうかというその人の「人となり」までも如実に語ってしまうものなのです。清潔感を出すには「余計なものを省く」事につきます。余計な色、汚れ、過剰な装飾、それらは熟慮して選んだ色を台無しにしてしまいます。住まいなら片付けやお掃除、ファッションなら着る物や髪や肌の手入れ…それらがあって初めて配色が効果を持つのです。人は色だけを見ているのではありません。それを選んだその人自身を見ているのです。
■近況… 家族全員焼肉が大好き。タン塩は必ずオーダーしていたが、米国産牛肉輸入禁止の折、滅多に置いていない。そこでお店の方が薦めてくれたのが「キモ塩焼き」。「タン塩がお好みなら絶対気に入って頂けます!生でも大丈夫なくらい新鮮ですよ」と言われ、元来食べ物には保守的であるが恐る恐る食べてみると…まあ美味しいこと!「ところでキモって何ですか?」の問いに微笑みと共に返ってきた答えは「ハツです」つまり心臓。タン塩以外はカルビしか食べた事がなく驚いたが「食わず嫌い」は人生の損失かも?と、それ以降「美味しいよ」と教えてもらったものは素直に食べてみることにしている。
Profile 尾野 早映子(おの さえこ) カラー&イメージコンサルタント |